表面張力計、LB膜作製装置、動的界面張力計

フィンランド Kibron社

高速で高精度の表面張力計及び界面化学測定機器を開発・製造

 
フィンランド キブロン社はフィンランドの首都ヘルシンキ郊外に1994年に設立されました。設立メンバーは界面化学機器に関して長年多くの研究開発で実績を残しています。キブロン社設立以前にはKSV Instruments社を創設し第一世代のLangmuir- 及び Langmuir-Blodgettトラフ(LB膜作製装置)の設計・開発に携わりました。これらの機器は現在世界中の多くの研究機関で使用されています。1988年にKSV Instruments社を離れ、次世代のより高速で信頼性の高い表面化学機器の開発を開始します。これらはのちにキブロン社により製品化され現在に至ります。

現在キブロン社では独自プローブによる高精度の界面化学測定機器を創業以来を世界中の製薬・化学産業、研究機関に提供し続けています。
・製薬業界において精度が高く、費用効率の高いPLD(リン脂質症)リスクの予測や候補物質の物理化学性プロファイリング等。
・トイレタリー、ホームケア製造業界において界面活性剤を用いた製品のCMC測定。
・主に大学、研究機関におけるラングミュア・プロジェット・トラフ、ラングミュアによる表面張力測定。
・環境モニターを行う企業・研究機関におけるポータブルで行える表面張力測定。
・インクの開発、印刷業界における最適な界面活性剤の配合・選択。

NEWS

世界的な半導体不足の影響について

2021.12.07 

 現在、新型コロナウイルスの影響による納期遅延が発生しております。弊社取扱製品について世界的な半導体不足や、その他必要部品の調達長期化、関連する輸送便の減便による輸送の遅延等、様々な要因により通常よりご注文後の納期の遅延が発生しております。
 
現在、輸入品について、生産状況を検討した上でお客様へ納期回答を行っておりますが、今後年度末にかけて予想外の遅延が発生する事例が考えられます。このため大変ご不便やご迷惑をおかけいたしますが、特に年度末に向けたご注文については早め早めのご確認とご手配を何卒よろしくお願いいたします。
 
お客様には、引き続きご理解とご協力を賜りたく何卒よろしくお願い申し上げます。
 

表面張力計・界面張力計

高速表面張力プロファイーラー

高速表面張力プロファイーラー Delta-8®

臨界ミセル濃度(CMC)の高速全自動測定。

ストップドフロー動的界面張力計

ストップドフロー動的界面張力計 Dift-2x® 

世界初のストップドフロー式の動的界面張力計。油/水界面での反応は超高速、Dead timeは50ms未満。高濃度の試料でも測定が可能。

多機能高速表面張力計

多機能高速表面張力計 EZ-Pi plus®

PCからの電源供給、データ転送が可能な可搬タイプの自動多機能表面張力計。静的界面張力や髪の毛、単繊維の接触角測定も可能。

高速表面張力計

高速表面張力計 AquaPi plus®

PCからの電源供給、データ転送が可能な機能を絞り価格を抑えた自動多機能表面張力計。

LB膜作製装置

多目的LB膜作製装置 MicroTroughX

多目的LB膜作製装置 MicroTrough G1®

LB膜の作製、表面張力測定、表面電位測定、高表面張力でのLB膜作製、倒立顕微鏡によるLB膜の観察までを網羅したスタンダード機。

多目的LB膜作製装置 MicroTrough G2

多目的LB膜作製装置 MicroTrough G2®

LB膜の作製、表面張力測定、表面電位測定、高表面張力でのLB膜作製、倒立顕微鏡によるLB膜の観察までを網羅。適切なサイズ感とカスタマイズに適した設計、使い勝手を追求したしたハイエンド機。

多目的LB膜作製装置 MicroTrough G2

ブリュースター角顕微鏡アクセサリー

ラングミュアトラフとのシームレスな統合のために設計されたブリュースター角顕微鏡です。 自動液面追跡と手ぶれ補正機能を備え、振動中でも鮮明な画像を撮影できます。 Gシリーズトラフのベースプレートに直接取り付けられます。

表面張力計の基本原理:様々な表面張力測定法

 
 
表面張力測定法-DuNouy Maximum Pull Force法
 

表面張力の測定

表面張力の測定には様々な「表面張力計」と呼ばれるものが存在し、それらの方法については数々の文献で論じられています。その中でもメニスカス(容器の表面との相互作用によって形成される、液面の屈曲)の重量を測定するものがより正確な値が得られると考えられます。この際、測定される値の質を大きく左右するものがバランスセンサーになります。キブロン社ではバランスセンサーの研究開発を最重要事項の捉え、他社の追随を許さない表面張力計用の小型センサーを独自開発してきました。
 
 

DuNouy Maximum Pull Force法(Du Noüy-Padday法)

Kibron社の大半の製品に採用されているユニークな方法です。既存のリングやプレートの代わりに非常に細いロッド(ニードル)状のプローブを使用します。この細いプローブをサンプルに浸し、引き上げる際の最大値を記録します。測定は自動で行うことができ、従来品に比べ非常に高速で行うことができます。加えて後述のリング法やプレート法に比べオイル、ポリマー、ペイント等の粘度の比較的高いサンプルにも適用して使用できる特長を持っています。

ロッド形状 vs リング形状?

特筆するべき点はこのKibron社の開発・製造するロット形状のプローブ<DyneProbe>は従来のリング形状のプローブとは異なり、その精巧な形状により浮力による影響の補正が不要なことです。これは単純に引き上げ時に最大の力が加わる箇所が液中に浸されていないという事実から成り立ちます。

  
表面張力測定法-Wilhelmy法(プレート法)
 

Wilhelmy法(プレート法)

周囲の長さが約40 mm程度の薄いプレートを液面に吊り下げプレートに下方向に掛かる力を計測します。表面張力はこの際掛かる力をプレートの周囲の長さで割って求めます。
 
 
 
多くは長いプレートがバランスの感度の悪さを補うために使用されます。仮に40 mm までの濡れの長さがあるWilhelmyプレートでは水のミニスカス重量は492 mgになります。
 
 
 
プレートと液の間の接触角をゼロにするため表面張力の測定前にプレートは完全に濡れている必要があります。この条件が満たされないと測定自体が無効となります。再現性の高い測定のためプレートの位置は常に一定とする必要があります。これはプレートの先端部(液面に近い部分)が液面と全く同一レベルに揃う必要があります。
 
 
 
一部では白金プレートの代わりにフィルター・ペーパーが廉価版のLangmuirトラフや表面張力計に採用されています。これらのペーパーは濡れが非常に有効である反面、ペーパー自体の喪失や”クロマトグラフィー効果”等の欠点が付きまといます。これらの現象をより簡単に確認するには少量の蛍光マーカー(蛍光脂質)をモノレイヤーに添加して表面圧を記録します。まず第一に平衡状態になるまでの時間がフィルターに剤が吸収されるため長くなります。次に蛍光をUVライトで調べればフィルターペーパーの表面に多量のマーカーが堆積しているのが確認できます。当然これらはフィルターペーパー上の脂質やフィルム剤のクロマトグラフィーと化します。フィルターペーパーの使用はお勧めできない理由です。
 

  
表面張力測定法-Du Noüy Ring法(リング法)
 
 

Du Noüy Ring法(リング法)

周囲の長さが約60 mm程度のリングを気/水界面から引き上げリングに下方向に掛かる力の最大値を計測します。この方法は直接的な表面張力の測定法ではありません。リングの大きさに関わる情報(周囲の長さ、ワイヤーの厚み等)からの補正係数や浮力による補正を計算に入れる必要があります。
 
またリングの形状はオリジナルを保つ必要があり、歪みや曲がりがあってはいけません。このためリングの修繕ツールが売り出されていますが、補修は非常に難しく正確な測定には新たなリングの購入が早道です。
 

表面張力測定法-ペンダント・ドロップ法(懸滴法)
  
 
 

ペンダント・ドロップ法(懸滴法)

 管の先端から液体を押し流すと、先端にドロップ(ペンダント・ドロップ)が形成されます。このドロップを光学的に捉え、ドロップの形状を元に表面張力を計算します。
 
これらの方法を採用した表面張力計ではコンピュータによる制御を必要とし同時に洗練された解析ソフトの存在がマストとなります。液/液間の界面張力測定等にも使用されます。
 

 
 
表面張力測定法-バブル・プレッシャ-法(最大泡圧法)
    

バブル・プレッシャ-法(最大泡圧法) 

この方法ではまずキャピラリー・チューブに測定する溶液を流します。その後、コンスタントにガスを流すことで液中に小さな気泡を連続的に吐出させます。表面張力はこの際の気泡を作るのに必要とする中と外の圧力、泡の半径をから計算されます。
 
これらの測定法を採用した表面張力計はいわゆる「オンライン」での測定等に使用されますが、測定される表面張力のレンジに限界があり、使用後のクリーニング等に難が見られます。このため測定結果と実際の値に隔たりがある場合があります。

 
 
表面張力測定法-スピニング・ドロップ法
    

スピニング・ドロップ法

この方法は特に考えられる表面張力が非常に小さく上記の表面張力の測定法では測定レンジに入らない場合に用いられます。細いチューブ内に測定する液の小さなドロップをそれとは異なる液体をインジュクトすることで作ります。チューブを高速で回転することで界面張力をチューブの回転速度とドロップの形を元に計算します。

カタログダウンロード

キブロン社 多目的LB膜作成装置 microtrough X-LB カタログ表紙

キブロン社 高速表面プロファイラー Delta-8 製品カタログ

LinkIcon高速表面プロファイラー Delta-8 カタログ

 
キブロン社 表面張力測定機器カタログ表紙

キブロン社 EZーPi plusシリーズカタログ

●「多機能高速表面張力計 EZ-Pi plus」
●「高速表面張力計 AquaPi plus」
●「ポータブル高速表面張力計 AquaPi」
LinkIcon表面張力測定機器カタログ

 
キブロン社 多目的LB膜作成装置 microtrough X-LB カタログ表紙

キブロン社 LB膜作製装置 製品カタログ

LinkIconLB膜作製装置 Microtrough G-series カタログ

 
 
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