繊維・毛髪曲げ試験システム FBS900

主な特徴

 

毛髪や極細繊維の曲げ応力を測定します。高感度バランスセンサーを搭載しており微妙な表面への処理や物性の変化を正確に捉えることができます。また試料を固定するアームは正確に2度毎に360度回転が可能なため角度を変えた際の繊維の曲げ応力を捉えることも可能です。

直径を含む自動測定に対応

「レーザー直径測定システムFDAS770」、「自動装填装置ALS1500」を組み合わせることで、直径測定後、曲げ試験を行いデータ記録・解析を行う一連の作業を自動化することができます。これらは通常50本まで一度開始すれば人間の介入を必要することなく、自動で行われます。ダウンタイムの有効活用と自動化によるミスのない測定・解析を可能にします。

デリケートな試料への専用タブ

片持ち梁方式に対応し、デリケートな試料を留めるため新開発のプラスティック製のタブを採用しています。2分割方式により試料を中心で正確にホールドし、曲げ試験を行えます。接着剤は不要なため、試料を留める作業も非常に容易になります。

<動画>

  1. 試料を「自動装填装置ALS1500」でFBS900に装填。
  2. 360度回転し位置を補正・確認。
  3. 手前のピンに試料を押しつけ曲げ試験を実行、終了後は元の位置に戻す。
  4. 90度回転して同様に曲げ試験を実行。
  5. 更に90度回転(180度)して同様に曲げ試験を実行。
  6. 更に90度回転(270度)して同様に曲げ試験を実行。
  7. 試料を「自動装填装置ALS1500」でカセットに戻す。(一連を自動で繰り返す)
FBS900自動毛髪曲げ試験システム

オートメーション

本システムを含め、オートメーション化システムまでをサポートするWindowsベースの専用ソフトです。共通プラットフォームにより高い利便性とオートメーション化でのデータの互換性を有します。試験の制御を含め、データ解析を行います。

FBS900では4方向での曲げ試験に加え、髪表面の摩擦特性を見るための試験や曲げでの緩和応力の測定が可能です。

また、「レーザー直径測定システムFDAS770」、「自動装填装置ALS1500」を搭載するオートメーションシステムにより、曲げでのヤングモジュールに相当する「曲げモジュール」を自動で計算・記録が行えます。

試験・測定方法

4方向からの曲げ試験結果
 
感知バランス上のピン

角度毎の曲げの変化

特別仕様のアームは360度、2度毎に回転が可能です。これにより試料の方向性による特性の差が測定可能になります。直径0.5mmのステンレス製ピンはマニュアルでも位置決めが可能で、応用範囲の広い使用が可能です。高感度センサーは振動、外気等の影響を避けるための保護ケース内に搭載されます。(写真では撮影のため保護ケースを外しています。)

測定は片持ち梁により、試料をステンレス製のピンに押し下げる形で行います。ピンの置かれた台には高精度のバランスセンサー埋め込まれており、小さな物性の変化を正確に捉えます。

単体での曲げ測定のみのセッティングに加え、直径測定装置を含んだ自動化システムとしての構築ができます。

試料をホールドするサポートアームは縦方向の押し下げ動作に加え、2度毎、360度回転して使用することができます。直径測定においても角度は記録されるため、直径の違いによる、物性変化との関連を理解する重要なデータを提供します。

グラフは90度毎に4方向の曲げ試験を行った際のデータです。髪が楕円径であるため、上2つと下2つに物性データの傾向がはっきり色分けされていることが分かります。(短径、長径方向による傾向の差)

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